2013年10月13日日曜日

おじいちゃまについて

大好きだった母方の祖父が亡くなり、今日葬儀が無事終わった。

祖父は本当に優しくて、新しい物好きで若々しくて、視野が広く、話がおもしろかった。私が必要としているアドバイスを、的確に言葉にして与えてくれる人だった。
密かに「おじいちゃまのような人と結婚したい」と常々思っていたし、いまもそれはかわらない。

昨年、祖父の大好きな演歌歌手の公演遠征にお供したときに、わたしより元気で、新幹線から見える景色にずっと興味津々で、車窓から見える工場についてや、歴史や単身赴任時代の思い出など、とにかくたくさん話をしてくれた。

その帰り、東京駅からタクシーに乗り、先に自宅で降りた祖父が、そこからさらに私の家に向かうよう運転手さんに指示しながら、

「大事な孫娘なんだ。しっかり送り届けてください」と颯爽と降りていったのを昨日のことのように覚えている。祖父はかっこよかった。

昨年亡くなった祖母につづき、これで母方の祖父母が二人ともいなくなってしまった。
祖父がいなくなって初めて、祖母のことを、彼女が亡くなったときより鮮明に思い出すことが多くなった。
とても不思議だが、二人がなかよくげらげら笑っていた時間が多かったからこそなのかもしれない。次第に元気がなくなっていた祖母と手をつないで、よくふたりでデパートで買い物をしていた。入院した祖母を見舞った時も、二人はずっと手をつないでいた。

ふたりがいなくなって、一つの時代が終わってしまったような、寂しさを感じている。

祖父は亡くなる前の日に、意識が朦朧とするまで、とてもよくしゃべった。

「ありがとう、ありがとう、みんなに世話になった。」

祖父は何度も言っていて、びっくりした。

「自由で、本当にいい人生だった。」

危篤状態の人間とは思えない、言葉だった。病室のみんなで泣いた。

元気だった祖父があっさりいってしまって、一週間、考え事をしたり、悲しくなったり、落ち着かない日々だった。葬儀が終わって、少し、ほっとできるだろうか。

本当は、おじいちゃまにウエディングドレスを見せたかったな。
彼も、もう少しおじいちゃまが元気だったら、会いたいといっていた。
心配かけていたし、安心させたかったな。

想いはつきないけれども、今日という日に思ったことを書いておきました。



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